勢いでクルマを買ったら大変なことになった

2019年6月16日

アテンザスポーツ2.3S
いままで三十数年間生きていて、クルマにはまったく興味がなかったが、勢いでクルマを買ってしまった。

実家にいたときは、一応、家のクルマは乗っていて、レガシィが一番長かったのかな。でも一人暮らしを始めてからはクルマを買おうなどと思ったことは一度もなかった。

20代後半くらいでバイクに乗り始めたのだが、これはバイクが好きというより、実用的な足としてであった。

というのも、都内で一番移動効率が良いのはバイクである。適切なルート選びと過激なすり抜けを併用すれば、電車・地下鉄+徒歩で1時間かかるところを30分で行けたりすることもある。

カワサキのNINJA250に乗っているので、パッと見は面倒くさそうなバイク好きに見えるのだが、完全にノーカスタム、ノーメンテ。でたまにオイル交換でバイク屋に行くと、あまりのノーメンテっぷりをエンジニアの人に呆れられたりしていた。

それが、ふとクルマが欲しいなと思い立ったのが7月中旬。そして気付いたら中古車屋で契約していた。思い立ったら即買い。「乗りたいから」以外の理由は特にない。通勤にも使わないし、乗って週末だけなんだろうけど、買ってしまった。

どのメーカーのどんな車種を買うのか

さて、クルマを買うのは決めたけど、何を買うかが問題だ。

クルマを買う人は
1)メーカーから決める
2)タイプから決める
3)予算から決める

だいたいこの3パターンを複合させて決めていると思う。人によって順序は違うだろうけど。

私は
1)マツダかスバル
2)セダンかクーペ
3)安ければ安いほどいい(よって強制的に中古)

ざっくりこんな感じで探していた。

まず1)ついてだけど、トヨタ、日産、ホンダはメジャーすぎて無理でした。正直、ホンダはありかもしれないと思ったけど、トヨタと日産はマジでない(クルマの良し悪しは別として立ち位置的に)。

一応、クルマ選びは自己表現の一種だと思っているので、トヨタとか日産みたいな長いものに巻かれる人生はまだずっと先でいいな、と。

もちろんマツダやスバルがカッコイイというのもあるけど。

そして2)について。車種を決める前にざっくりとセダンかクーペっぽいのがいいなあと大まかに決めておいて、マツダやスバルの車種を見ていた結果、リストアップされたのが以下の車種。

【マツダ】
・アクセラ
・アテンザ
・アテンザスポーツ

【スバル】
・インプレッサG4
・レガシィB4

あとは値段と走行距離を見ながら、お得感があるやつなら即買いしようと思っていた。

インプレッサG4

が、探し始めてすぐ、インプレッサG4は新しい車種ゆえ、出回っている中古車の値段も最低でも100万円前後からと、高止まりしていることがわかり、早々に却下。正直、一番カッコいいと思ったんだけどね。

それに対して、マツダは10年落ちクラスになるとびっくりするくらい値段が落ちる。

クルマ好きの間では「マツダ地獄」という俗語があるそうだが、これはマツダは新車販売時に無茶な値引きをしていたため、下取り価格の下落を招き、買い替えるときもマツダに下取りしてもらわないと新車が買えないという現象のことだ地獄のマツダループ、負の連鎖的な意味で使われている。

ただ、マツダは数年前から新車販売時の無茶な値引きをしなくなったらしく、マツダの中古車価格は今後上昇していくと思われる。

そんな事情もあって、10年落ちクラスのマツダ車に照準を定め、カーセンサーのアプリを検索すること約1週間。

ついにコレだと思えるクルマが見つかった。

アテンザスポーツ2.3S

アテンザスポーツ 2.3S 2006年製。8.5万キロ 支払総額50万円。

安いw

しかも私が発見した翌日に3万円値下がりして47万円になっていたのを見て、ディーラーに即電話。翌日にはわざわざ東村山市の関東マツダ久米川店に行って契約していた。

アテンザスポーツは現在のアテンザよりもスポーツ性能を強調した車種で、人気もないわけではなかったようだが、2003年の登場から、2回の代替わりを経て2012年を最後に生産されなくなったようだ。

アテンザのセダンの方は、実質的にマツダのフラッグシップとなっているので、同じ購買層を食い合うような車種を出すのはやめようという判断があったのかもしれない。

実際に関東マツダで見た限りでは、やはり50万円相当、外装・内装ともにところどころにくたびれた感はあったのだが、走行性能も十分そうだし、18インチのPIRELLI製タイヤを履いていて、ホイールもカッコよかったので、まあいいかとサクッと決めてしまった。

いずれにしてもたいした値段ではないのだから、悩むだけ時間の無駄である。

陸運支局へ運ぶ途中に事故……まさかの展開

ディーラーへ行ったのが7月23日、契約書やその他もろもろの書類に判子を押して返送したのが7月24日。

この時点で納車は8月11日金曜日と言われていた。

クルマ乗りたい気分がMAXになっていたので、ずいぶん長いなあと途方に暮れつつ指折り数えて待っていた矢先の8月7日。衝撃の一報が入った。

ディーラー「陸運支局へ運ぶ途中にですね、トラックに幅寄せされて左フロントフェンダーバンパーを損傷してしまいました。登録はできる程度の損傷ですが、どういたしますか?」

私「えっ!?」

急にそんなドッキリみたいなことを言われて、冷静に適切な判断ができる人はいるだろうか?

おそるおそる登録したとしてどうなるのか、聞いてみたところ……

ディーラー「修理させていただきますので、そのお時間をいただくことになると思います。ただその期間、弊社がお盆休みに入ってしまいまして……大変恐縮ですが、1週間ほどみていただければ……」

・・・。

おまえは何を言ってるんだ
おまえは何を言ってるんだ

このときの落胆は一言では言い表せない。

指折り数えて待っていた納車日を目前に、あとさらに1週間以上待てというのか。初のマイカーを前に夢いっぱいだった人間にこの仕打ち(笑)。なんというドSなディーラーなのだろうか。

想像以上の損傷にさらなる落胆

その夜、ディーラーから損傷具合を写した画像がメールで送られてきた。

左フェンダーバンパーを損傷

見ての通りである。言葉もない。

サッカーボール大の大きな凹みが2箇所。さらに傷もかなりエグい。もうこれ半分事故車だろw タイヤとホイールも微妙に傷ついてるし。

正直、この画像は落胆を深めた。「あ、イイっすよ。しょうがないっすよね」とはなかなか言いづらい。

もともとぶつける覚悟で買った中古車だけに、新車とはもちろん違うのだが、損傷して納車が遅れても、修理して納車すれば、ディーラーとしては義務を果たしたという姿勢には納得のいかないものがある。

実はこの1ヶ月位、クルマ選びを通して私は徐々にマツダ信者になりつつあった。

そして、あろうことか10年落ちのクルマの画像を友人や同僚に見せびらかしては「カッコイイだろ」と、斜め上からマウントを取りに行く奇行を繰り返していた。そんな純粋極まりない、少年のようなハートを持った中年に対して、この仕打ちはあんまりではないだろうか。

ディーラーにクルマを壊されたらどうするべきなのか

落胆のあまり、クルマに詳しそうな同僚何人かに聞いてみたところ、この手のディーラーの不手際、不運な事故は長くクルマに乗っていると、やはり何回かは見聞きするようだ。程度の差はあるのだろうが。

クルマに詳しい人はディーラーとの付き合い方も心得たものである。

曰く、こういうときは責任の所在を明確にし、どれだけ多くの無料オプション(コーティングのサービスやオイル交換のサービスなど)を勝ち取るかが勝負ですよ、と。

私にはまったく非がないわけだし、決められた納期を守らなかったわけだから、なんらかの見返りを求めるのはまったくおかしなことではないと。「キレちゃえばいいんですよ。強く出て落としどころを提示してきたら、あなたの勝ちですよ」とも言われた。

クルマ歴が長い人にとっては、こうしたディーラーとの駆け引きすら楽しむ余裕もあるのだろうか。

正直、そんな気分になれなかった。勝ち負けみたいな話はむしろどうでもよくて、11日に納車されるはずだったマイカーに乗りたかっただけなのに。お盆休みで人が少なくなった東京で、スイスイとドライブがしたかっただけなのだ。

ディーラーにクレームを入れて、怒鳴ったり謝罪させたりすれば、多少のストレス解消にはなるのだろう。でも結局、納車は期限に間に合わず、クルマに乗れないわけだから、根本的な部分でのもやもや感は消えない。

ただ、何もしないのもしゃくだったので、一応、マツダの本社に電話して、この対応は正しいのかどうかを確認した。

が、私は電話をしたことを後悔した。

おそらくクレーム対応係みたいなところに回されたのだろう。

「お気持ちは大変よくわかります。私からは修理をしてお客様のもとへお届けするようディーラーにお願いするとしか言えません」といった意味のフレーズを、こわれたオルゴールのごとく繰り返していて、まったく埒が明かない。

要はいきり立ったクレーマーだと思われて、何らかの譲歩や交換条件を決して与えないよう思いっきり警戒しているのである。つまり、相手の弱みに付け込み、ディーラーに過激な譲歩を要求するクレーマーとして扱われてしまったのだ。

たしかにこれが新車だったら、怒り狂ってキャンセルするという対応もありえただろう。百歩譲って損傷したクルマを受け入れるならば、過激な条件を要求したかもしれない。だが、今回はそんなつもりもなく、ディーラーの対応がマツダ社として正しいのかどうか聞いただけなのに、このような扱いを受けたのは多少ショックであった。

ここで私はこれ以上、何かを考えても神経がすり減るだけだし、それによって納車が早まったりすることもないだろうから、あとは風まかせで黙って待つことにした。

お盆明け納車という最悪の事態は避けられた

8月10日になってディーラーから連絡があり、どうやら8月12日には納車できそうで、ディーラー自身が私の自宅まで運んでくれるらしいとのこと。

私がマツダ本社に連絡したのが効いたのかどうかはわからないが、とにかくお盆明け納車という最悪の事態は避けられた。

8月13日から18日までは関東マツダがお盆休みに入るので、おそらくそれにかからないよう、ディーラーも調整したのだろう。

1日遅くなったが、まあ許容の範囲内かなと。ということで、ディーラーの到着を今か今かと待ちながらこのブログを書いている。